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『インターネット的』から

(2015/03/18)

(最初にアップした記事に手を加えました3/19)
 少し前に糸井重里さんの『インターネット的』を読みました。もともとは2001年に新書として出版されたものが10年以上たって文庫化され、いまの社会をとても的確に言い当てているため、“予言の書”なんて言われて話題になっている本です。

インターネット的 PHP文庫インターネット的 PHP文庫
(2014/11/21)
糸井 重里

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 「なるほど」「うん、うん」という箇所がいっぱいあって、わたしはKindle版にハイライトしまくりでした。そこできょうはそのハイライトの一部を箇条書きでご紹介します。
 昨年、翻訳ノンフィクションの『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生みだせるか』『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する』を読んだのですが、この2冊に通じる部分があるというか、糸井さんのほうが早く見抜いていたのではと感じる部分もあって、あらためてすごい人だなと思いました。

・化け物のように大量に売れるひとつかふたつの勝った商品と、無数の負けた商品という市場のパターンが、当たり前になってきています。
・勢いだけが価値であり勝ちであるような状況では、勢いのあるものが加速度的に売り上げを伸ばしていきますが、そうでないものは自然にチャートから脱落していきます。(中略)みんながどんどん忙しくなっている時代なので、趨勢として、チャートが一〇位までは注目して見るけれど、五〇位くらいのものはあまり見ないでしょう。ところが、力は、そういう順位のところに隠れているものなのです。
・答えの出にくい問題をしつこく考えないのが、「勢いが価値」という時代の特徴に思えるのです。
・実際の人間たちは、答えのない問題についてしゃべったり考えたりする場を求めていたのではないでしょうか。
・基本的な市場の動きは、ヒマな人がつくります。(中略)仕事をしている人は、時間に貧乏しているのですから、時間にリッチな人々の後をついていくしかないのですね。

・広告のプロとしてはちょっと悲しいのですが、「売れてます!」という商品コピーが、いまは一番強力でしょう。
・「売れているから」という理由で買うことに疑問を感じている人々は、おそらくたくさんいます。そういう人は、自分の価値観と、世間の価値観とがちがうということにある種のあきらめを持っていたのかもしれません。
・急に大金を手にした人がみんな超高価なスポーツカーを買うのも、それ以外に思いつきようがないという「欲望の貧困」かもしれません。
・食うに困らないようになったといわれる現代のほうが、楽しみとか、豊かさということについては、一番ビンボーくさいような気がします。
・これからの時代、大量生産・大量消費型でやっていくことは、相当困難になってきます。

・自分でもよくやることなのですが、「ひとつのものを肯定したり賞賛したりするために、他のものを並列的に例にひいて、そちらを否定する」ということが、ぼくが言っている「消費のクリエイティブ」を、育ちにくくしているのではないか。
・相対的な評価軸を持つと、何でも言えてしまうので、とても便利なんです。
・いいと思ったものを、他と比べないで誉める練習というのをやってみるというのは、どうでしょう。けっこう、難しいのですが、自分の肥料になるような気がするのです。
・人は好きなものやおもしろいものに即座に飛びつくわけではないですし、勢いに任せて手に入れたものは、飽きて手放すのも早いものです。
・「ああ、やっぱり、これがいいな」ときちんと自覚して選ぶもの。そういうものをぼくは自分の好みとしても信じますし、できればそういうふうに人々のなかに染み込んでいきたいと思います。

 わ、一部とか言って、20箇所以上になってた。(*追記したので↓をお読み下さい3/19)

追記:
 最初の記事はさすがに引用が多すぎに感じたので、少し減らして(それでも15個……)、ちょっと自分の言葉を足したいと思います。
 残したのは、糸井さんが「消費」について書いていらっしゃるところと言ったらいいかな。「読書」「本」の現状にとても当てはまる部分が多いと感じたので。
 本に関しても各種ランキング(チャート)が発表されているため、それを参考にする人は多いはず。ランキングに入ってくる本は話題作で読んでいる人が多いわけだから、「話の種」としてはすごく役立つと思います。ただ、好きなタイプの本を読んで満足感を得たいと思ったら、そのとき頼りになるのは、ランキングという実体のないものではなく、自分がいいなと思う人、趣味が合うなと思う人の感想や意見だなーと、最近強く感じています。ま、当たり前のことではあるのですが。


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プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
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