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「考えない、行動しない、という罪」

(2015/01/18)

 表参道のギャラリー山陽堂でひらかれたトークイベント「考えない、行動しない、という罪」に行ってきました。
 大人向け絵本『二番目の悪者』刊行記念、庄野ナホコさんの原画展期間中のイベントです。

 わたしが庄野さんのファンになったきっかけはこちらの本↓
世界が終わるわけではなく (海外文学セレクション)世界が終わるわけではなく (海外文学セレクション)
(2012/11/29)
ケイト・アトキンソン

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「な、なんだ、このデカい猫は」とシュールな絵に目を惹かれ、わたしとしてはあまりしないジャケ買いをした一冊でした。
 イベント当日、会場にはもう何年も庄野さんを追いかけているという方がいらしていて、イベント終了後に原画を見ながらちょこっとお話できたのも楽しかった。さらに熱烈な庄野さんファンは、原画展初日開店前に並び、好きな作品をお買いあげになっていったとか。そうだよな~。トークイベントの日に絵も一緒に拝見しようなんて思っていたわたしは、ここでもゆるゆるファンなのでした。
 原画展は本には収録されていない絵も展示されていて、『二番目の悪者』ファン、庄野さんファン、モフモフ好き、「不思議な絵がストライクゾーン!」という方はもれなく必見です! 会期は2月6日まで。

 トークショーは著者の林木林(はやしきりん)さんと庄野ナホコさん、版元である小さい書房の安永さんがご出演。会場の山陽堂の方も質問などでご参加されました。
 イラストが大きな魅力のひとつの本なので、原画と印刷の色の違い、少しでも原画に近づけようとする印刷会社の職人さんの心意気みたいなお話、各挿画に対する庄野さんの思い入れなどもうかがえて貴重な時間でした。

*以下は内容について若干のネタバレありです*
 『二番目の悪者』を読んでわたしが強く感じたことはふたつ。トークイベントでのお話をうかがうと、版元さんや著者の林さんの製作意図とはちょっとずれていたかも、なんですけどね。

二番目の悪者二番目の悪者
(2014/11/26)
林 木林、庄野 ナホコ 他

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 ひとつめはリツイートの怖さ。
 本書には現実と異なる噂が拡散し、徐々に信じられてしまう様子が描かれています。ここに登場する電子ツールはメールまでなんですが、ツイッターをやっていると間違った情報の拡散を目の当たりにしたことのある人は少なくないはず。わたしは目の当たりにしただけでなく、真偽がわからないツイを実際RTしてしまい、ややあって削除した経験があります。
 「自分の目で確かめないことの危険」を、いまの自分がよく使うツイッターに関してしみじみと感じました。

 ふたつめは控えめな態度と行動の境界線。
 本書には究極の善人キャラとも言える銀のライオンが登場します。こういうキャラクター、わたしはふだん大好きです。
 でもね、「根も葉もない噂の広がりに 銀のライオンは、ただ苦笑いしただけで 何も言わなかった」という部分があるんですけど、ここはがーん!ときました。銀のライオンも「行動しないという罪」を犯しているひとりではないかと感じたから。
 いくら善い人で謙譲の美徳を知っていても、ここまで黙っているのはアウトではないかと。
 かといって、銀のライオンに自分の善行を声高に宣伝するやつにはなってほしくないんだよなあ。

 トークイベント当日は庄野さん、林さんにサインをいただき、お話もできてドキドキだったため(笑)、会期中にもう一度落ち着いて原画を見にいけたらなあと思っています。


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プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
Twitter: @rhiroko
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