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翻訳書ドミノ 第8回

(2014/12/24)
 ひええ、気がついたら前回から3カ月以上もたってしまいましたが(汗)、本日は翻訳書ドミノの第8回です。
 前回の『パイド・パイパー』から“第二次世界大戦下の子供たちが生き生きと描かれている”つながりでノエル・ストレトフィールドの『ふたりのエアリエル』について書きます。
ふたりのエアリエルふたりのエアリエル
(2014/07/23)
ノエル ストレトフィールド

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 主人公はソレル、マーク、ホリーの三きょうだい。幼いときに母を亡くし、海軍将校の父も1942年の夏、乗っていた軍艦が撃沈されて消息不明になってしまいます。そこで、三人はそれまで没交渉だった母方の祖母に引き取られることになるのですが、実は母の実家は代々名優を輩出してきたイギリス演劇界では知らない人のいない名家で……というお話。邦題にはいっている“エアリエル”は、シェイクスピアの『テンペスト』に登場する大気の精霊、エアリエルのことです。
 ふたりの少女が演技力を競い合うことになるという展開は、マイルドな『ガラスの仮面』といった印象。ソレルら三きょうだいは別に邪険に扱われたりするわけではないのですが、雰囲気的に『小公女』を思い出したりもしました。
 ときどきこういう自分が子供時代に読んでいたような児童書を読むと、気持ちが安らぎます。子供向けの作品ですから、人物描写やストーリー展開などはとてもシンプルなのですが、不思議と物足りなさは感じません。
 1944年の作品で、レトロな感じのD. L. Maysの挿絵もよく、大人も楽しめる本です。もちろん、演劇やバレエなどに興味のある子供は引きこまれる物語だと思います。
ふたりのエアリエル (450x800)
(D. L. Mays の挿絵)
 ラストシーンが1943年のクリスマスなので、いまの時季読むのにもぴったりです。

 今回は“第二次世界大戦が舞台の冒険小説”つながりで『女王陛下のユリシーズ号』にしようかとも思ったのですが、ユリシーズ号はまた別の機会に。

 ではではメリー・クリスマス!

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プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
Twitter: @rhiroko
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訳書一覧はWorks 仕事をご覧ください。

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