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ヴァージニア・リー・バートン展とシンポジウム

(2017/07/07)

「ヴァージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』」展 と、関連して催されたシンポジウムに行ってきました。
 主催者は竹中育英会。ヴァージニア・リー・バートンの長男夫妻をアメリカから招待したり、シンポジウムの講師がとっても豪華だったりと、すてきなお金の使い方だなあと感じました。竹中育英会では給付型の奨学金も出しているのだとか。

 シンポジウムの豪華な講師は第一回の6月15日がバートンの長男アリスティデス・デメトリアスさん、東京子ども図書館名誉理事長/児童文学研究者/翻訳家の松岡享子さん、そしてバートン研究家の宮城正枝さん。第二回の6月29日がバートン著『せいめいのれきし』改訂版の監修をされた国立科学博物館の真鍋真さん(星新一やアガサ・クリスティ作品のイラストレーターとして有名な真鍋博さんのご子息なのだそう)、そして読書好きとしても有名な生物学者の福岡伸一さん。

 宮城さんと真鍋さんについてはこのシンポジウムまで存じあげなかったのですが、お二方とも限られた時間でバートンの魅力をわかりやすく紹介してくださって、非常におもしろいお話が聴けました。バートンさんは1909年生まれ。まだ女性の社会進出が進んでいなかった時代にイラストレーターとして活躍したり、女性ばかりのデザイナー集団を結成したりと、フェミニズム的な観点からも興味を惹かれる女性だなと、特に宮城さんのお話をうかがって感じました。

↑宮城さんが訳されたバートンさんのビジュアル伝記。いま邦訳は古書のみの流通のようです。

 福岡さんはレイチェル・カーソンのお話などを交えつつ、デザインとはメッセージを伝えること、自然は無限のデザインソースであるといったお話をされました。そうそう、1964年に来日したバートンさんがかつら文庫で日本の子どもたちと交流した際、そのなかに阿川佐和子さんがいらしたなんてお話も!

 松岡さんはそのバートンさん来日の際、石井桃子さんのご紹介で日本国内を一緒に旅行されたとのことで、おもにそのときのエピソードを披露してくださいました。画家であるバートンさんは「しっかり見て、しっかり描いて、しっかり生きた」人といったお話が一番印象に残りました。この部分、8月9日まで開催されている展覧会でボードに一部が紹介されていますので、展覧会へいらっしゃれる方はぜひ!

 展覧会はバートンのテキスタイル・デザインが個人的にツボすぎて写真を何枚も撮ってきました(そう、展示品の撮影OKなんです。ただしネットなどでの使用はお控えくださいとのこと)。あとロビン・フッドのイラストも『ちいさいおうち』とはまた違った感じですてきでした。大人っぽくてシックと言えばいいのかな。大きな展覧会ではないけれど、彼女の本のファンだけでなく、グラフィックに興味がある人もきっと楽しめると思います。東陽町方面にいらっしゃる機会があったら(もちろん別用はなくても!)足を運ばれることをお勧めします。

*バートンさんのテキスタイルが気になった方はぜひ virginia lee burton textiles などのキーワードで検索してみてください。繊細だったり、チャーミングだったり、すてきですよ!


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プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
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