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GEORGE を訳すうえで参考になった本

(2017/06/13)

 きょうは昨年末にこちらの記事でちらっと触れた『ジョージと秘密のメリッサ』に関連した本について簡単にまとめたいと思います。ご紹介したいと書いてから半年もたってしもた……ですが。

『カラフルなぼくら』(スーザン・クークリン著/浅尾敦則訳/ポプラ社)

 こちらはGEORGEの邦訳出版を検討することになったとき、ちょうど担当編集者さんが読んでいる途中で、わたしに紹介してくださった作品。トランスジェンダーの子どもを持つお母さんの声なども載っていて、ジョージの気持ち、ジョージのお母さんの気持ちについて考える際にとても参考になりました。こちらの本については去年〈reco本リレー〉というコーナーに少し書かせていただいたのでそちらの記事もご覧になってください。担当編集者さんと翻訳者さんのコメントも読めます。

『おカマだけどOLやってます。完全版』(能町みね子著/文春文庫)

 能町さんは体は男性だけど心は女性というトランスジェンダーでした。手術を受ける前から女性としてOL生活を送ったりしていたのですが、この本を読むと、彼女がトランスだと完全に自覚したのはジョージよりもかなり大きくなってからで、体に対する違和感もジョージほどには強くなかったようです。『カラフルな〜』を読んだときもそうでしたけど、トランスジェンダーというだけで感じ方や考え方を一括りにはできないんだとあらためて感じました。

『トロピカル性転換ツアー』

 性転換手術(性別適合手術)という言葉は知っていても、実際どんなふうにするのか知っている方は少ないと思うのですが、『トロピカル性転換ツアー』にはその詳細がゆるく(?)リアルに描かれています。わたしは「そうなのか!」と驚いた点が多々ありました。そして本筋とははずれたところでタイに行きたくなりました。

 そういえば『おカマだけどOLやってます。完全版』についてはこちらの〈人称名詞〉という記事にもちらっと書いていました。この記事で“いっぽう、読者の方は「え、この人に“ぼく”とか言わせちゃうの?」と疑問に感じた経験があるかもしれません”と書いた部分がありますが、これはもちろん読者さんが人称名詞に違和感を覚えるかもしれない一例として出しただけで、大人の男性の一人称として“ぼく”を使うことを否定したりしているわけではありません。わたし自身よく使ってますし。日本語だと、しゃべり言葉でも書き言葉でも一人の男性が場面場面で“おれ”“わたし”“ぼく”全部使ったりしますよね。うちの父は——あ、書き言葉はどうだったんだろう? あの年代の人だと小生とかも選択肢だったりして——家で全部使ってました。お酒飲んでゴキゲンのときなど「ぼかぁ〜」とか言いだすので、「幸せですか? 加山雄三ですか?」と訊きたくなったものです(笑)。

 と、話がそれたところで長くなったため、きょうはこの辺で。参考になった本についてはまだ続きます。


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プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
Twitter: @rhiroko
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訳書一覧はWorks 仕事をご覧ください。

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