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物語との距離

(2016/08/11)

 先月、ジョージ・マクドナルドの『北風のうしろの国』について少し書きました(記事はこちら)。きょうは先月書きそびれたことをまた少し。
 この本、マクドナルドが元聖職者ということと、時代もあると思うんですけれど、なかなかお説教くさいところもありました。でも、それがわたしは別に嫌じゃなかったんです。子どものときに読んだら、たぶんお説教くさいとも思わなかったのではないかな。読書会では「『若草物語』もお説教くさいよね」なんて話も出ましたが、『若草物語』のお説教くささにわたしが気がついたのは、大人になってからだったように思います。

 子どものころから海外の物語が好きだったのは、日本の物語よりもなんとなく「明るい」ように感じていたからだったんですけど、いま振り返ると、「明るい」というよりも「遠い国の話だからなまなましさをあまり感じない」というほうに近かったかもしれません。
 そんなわけで、日本の話だと「教訓めいていて嫌だな」とか「道徳の教科書みたい?」とか感じそうなエピソードも、わりと素直に受けいれていたような気がします。
 ただ、遠い国の話でも「別世界」と感じるところまではいかず、どこかで自分が暮らしている日常生活とのつながりは意識していたんじゃないかと思います。以前、こちらの記事で、渡辺由佳里さんの「読書の積み重ねで道徳的なことを教えてもらったりした」という言葉にからめて「真の勇気ややさしさは本を通じて学んだ気が」すると書きましたが、わたしの場合はほとんどが外国の物語を通してでした。本を通じて学んでも、実践できるようになるかどうかは別問題ですけど(汗)。
 
 『北風のうしろの国』は、海外小説が持つ「自分との距離があるからこその影響力」についてあらためて考えるきっかけにもなりました。

*9月3日(土)開催の東東京読書会(わたしが世話人のひとりをしています)、ただいま参加者募集中です。詳しくは翻ミスシンジケートサイトの告知をご覧になってください。ツンデレ男女が出てきてロマンスもあり、人間ドラマが楽しめる作品が課題書です。読書会は初めてという方も発言しやすい内容かと思うので、ご興味のある方はぜひ↓!

http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20160731/1469926308



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プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
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