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29

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コクーン歌舞伎〈四谷怪談〉

(2016/06/29)

 コクーン歌舞伎第十五弾〈四谷怪談〉を観てきました。子供のころから怪談が苦手でずっと避けてきた演目。映画も観たことがありません。
 今回は中村獅童はじめ、生で観てみたいと思っていた役者さんが出ていたりと、出演者に惹かれたこともあって行ってきました。とか言いながら、チケット取ってから時間がたっていたので、あとで配役を見直すまでお岩と与茂七が扇雀さんの二役だと気がつかない御粗末ぶりでしたが……。イヤホンガイドがほしかった(苦笑)。

 20年以上前、お岩の髪が抜けるシーンをテレビで観たことがあり、思っていた以上にリアルで迫力があって、感動しました。あの場面はやはりこの演目の見せ場のひとつですが、今回おもしろかったのは、お岩の櫛を売り払おうとする直助(勘九郎)が、見えない手(お岩の亡霊)に脚をつかまれ、あたふたする場面。ちょっとパントマイムみたいな感じで、かつ勘九郎のポーズが決まっていて。

 今回はお袖と直助の関係がややクローズアップされた「北番」。物語を詳しく知らなかったわたしにとっては、最後に驚きの事実が! 〈三人吉三〉でも使われていたネタだし、歌舞伎ではよくある展開なんだろうなとは思いましたが。ただ、お袖と直助がなぜ生き別れになっていたのかがよくわからず。ご存じの方がいらしたら、教えてプリーズ。

 舞台美術などのせいか、2008年に観た〈身毒丸〉をぼんやり思い出しながら観ていました。

 悪いやつ・悪行がいっぱいな物語で——出演者の演技は見応えあったけれど——ちょっと疲れました。いまNetflixで〈ハウス・オブ・カード 野望の階段〉を観ているんですが、あちらも——おもしろいからこそどんどん観ちゃうんですけど——エゴと陰謀盛り沢山なストーリーなので、そのせいもあるかもしれません。つぎに観にいくのは「悪い人は一人も出てこない」(笑)という宝塚版〈ミー・アンド・マイ・ガール〉。ハッピー成分を補充してきたいと思います。


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16

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翻訳書ドミノ 第20回 『蠅の王』

(2016/06/16)

 ひさしぶりの翻訳書ドミノです。前回の『白鳥のトランペット』はキーワードがいくつもあったので迷いましたが、「タイトルに生きものの名前が入っている」つながりで『蠅の王』へ。著者ゴールディングはノーベル文学賞受賞者です。

 この作品はこちらの記事にちらっと書いた読書会の課題書になったのをきっかけに、何年も前に読みました。読書会当日、主催者のKさんが教えてくださったのが松岡正剛氏のこちらの文章。松岡氏が「二度と読む気はしないような気がして放ってあった物語だが、それだけに忘れられなかった」「しかし、かなり吐き気を催す寸前まで、物語は進んでしまうのである」という作品、わたしにとってはとにかく読むのが苦しかった。最後は「はやくゲームオーバーにして」とばかり考えていた覚えがあります。

 そんな読むのが苦しい本になぜつなげたかと言えば、読後は「読んでよかった」と思ったからです。少年たちの物語なので、特に若い世代と若い世代に関心がある人に読んでほしい。↑の松岡氏の文章にあらすじが詳しく(結末は伏せて)書かれているので、未読の方はまずそちらぜひ。





 若い世代に読んでほしいと書いたけれど、早すぎると問題もあるかもしれないので、高校生以上ぐらいがいいのかなあ。突っこんだ解釈をしなくても、ただこの作品の衝撃を体験しておくだけでも、意味はあると思うのです。でも、いまは新潮社、集英社ともに文庫版は古書しかないのね……。




06

05

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線路は続くよ、どこまでも

(2016/06/05)
 
 気がつけば6月(汗)。ちょっと更新の間隔が空いてしまいました。
 さて、今回は思い出に残っているドラマ吹き替えのお話です。
 80年代に日本でも放送されていた〈ファミリー・タイズ〉を観ていたときのこと。
 いまは亡きリバー・フェニックスが、14歳にして大学院生という天才少年ユージーンの役でゲスト出演。主人公(マイケル・J・フォックス演じるアレックス)の妹、ジェニファーに恋をするという回でした。



 途中、ジェニファーから聞きたくないことを言われそうになったユージーンが両手で耳をふさいで、「せ〜んろは続く〜よ〜、ど〜こま〜で〜も〜」と歌いだすシーンがあったんです。たまたま録画を友人と一緒に観ていたため、「あの歌って英語の歌詞はどうなってるんだっけ?」という話になったのだと記憶していますが、音声を日本語から英語に切りかえてみたところ……。

 なんと、英語では"I can't hear you, I can't hear you!"と言っているだけだったんです。これ、好みが分かれるのかもしれませんが、わたしは「おもしろーい!」と思いました。まだ翻訳の勉強をする前でしたが、ああ、吹き替えってこういう工夫をするのか、と。「聞こえないもんね〜」などの台詞にするより、シットコムには合っていた気がします。

 と〈ファミリー・タイズ〉ネタを書いておきながらナンですが、当時はいまいちおもしろさがわからず、実はそんなに観ていなかったのでした。
 わたしがシチュエーション・コメディっておもしろいと思うようになったのは、ずっとあとになって〈ダーマ&グレッグ〉に出会ってからのような気がします。こちらも最初はそれほどでもなかったんですけど、じわじわと好きになり。さらに、コミカルな作品・場面を訳すときには、あのドラマのキャラクターやら雰囲気やらが、直接的にではなくても、いまでもどこかで参考になっている気がします。
 先日、昔からの友人がやはり〈ダーマ&グレッグ〉好きとわかり、盛りあがりました。


(↑わたしが好きなキャラはグレッグのパパとママ——特にママのキティ。ダーマたちの家のインテリアもかわいい)

 ここまで書いて、自分の記憶がこのごろ本当に当てにならないことを思い出したわたし。きょう書いた吹き替えの件が、どうかわたしの妄想でありませんように……。


プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
Twitter: @rhiroko
Instagram:@reepicheeph
Fedibird(マストドン):@rhiroko
Bluesky:@rhiroko
タイッツー:@rhiroko
訳書一覧はWorks 仕事をご覧ください。

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