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宝塚星組〈ガイズ&ドールズ〉

(2015/11/25)

 先月と今月、宝塚星組の東京公演〈ガイズ&ドールズ〉を観てきました。ことしとっても楽しみにしていた公演。すごおおおくよかったです❤️
 
 舞台は1950年代のアメリカ、ニューヨークなのでわりと現代に近い世界なんですが、〈エリザベート〉などにも劣らぬ別世界度の高さというか、おとぎ話感が確立されていて、幕があがったとたん現在を忘れさせられました。
 トップの北翔さん、それから礼真琴さんの歌のすばらしさは期待どおり。伸びやかな歌声は安心しきって身をまかせられ、気持ちよかった〜。
 しかししかし、今回一番強烈な印象を受けたのは専科から出演のナイスリー・ナイスリー・ジョンソン役、美城れんさん。圧倒的な歌のうまさ! 太っちょでコミカル・オンリーな役なんだけど、存在感は主役級。専科の人ってすごいなとあらためて思いました。去年の〈エリザベート〉のときの北翔さん(当時は専科)も鳥肌ものでしたし。

 〈ガイズ・アンド・ドールズ(野郎どもと女たち)〉はイギリスのファントム役者、デイヴ・ウィレッツがソロアルバムで Luck be a Lady Tonight を歌っていたことから興味を持ったのをきっかけに、マーロン・ブランド×ジーン・シモンズの映画版、1993年の来日公演、そしてそしてその前に行われた田原俊彦×杜けあきバージョンなんてのも観ています(トシちゃん、ダンスはよかったけど、う、歌が……でした・苦笑)。
 北翔さんのスカイはいい意味でどこか和風——ツッパリとまじめな美人優等生の恋を描いた昔の少女漫画をほうふつとさせました。日本人の感性に近づけつつ、でも別世界度は高いという、宝塚ならではのおもしろいしあがりでした。
 とにかくハッピーな作品で、幕がおりた瞬間は口角があがりまくり。プログラムを見ると「文化庁芸術祭参加公演」なんだとか。受賞できるといいな〜。

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こちらは1955年の映画版でサラ・ブラウンを演じたジーン・シモンズ。この作品でゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞しています。〈大いなる西部〉でグレゴリー・ペックと共演していて、そのとき演じた教師ジュリー役もすごく好きでした。

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翻訳書ドミノ 第15回

(2015/11/15)

 今回は翻訳書ドミノの第15回。「保身をはかる人々のせいで主人公の命が危険にさらされる」つながりで『セプテンバー・ラプソディ』へ。今回はちょっとだけネタバレ気味かもです。前回の『超音速漂流』では高額の保険料を支払いたくない保険会社と航空会社の担当者が主人公の乗った飛行機をいっそ墜落させようと画策しましたが、『セプテンバー・ラプソディ』では企業のオーナー経営者が創業者の名声を守るために私立探偵のヴィクの調査を妨害しようとします。



 本書はサラ・パレツキーによるV(ヴィク)・I・ウォーショースキー・シリーズの最新刊。
 ヴィクのシリーズというと、スタート当初は特に3F小説(作者・主人公・読者がそろって女性)の代表として有名だった印象があります。日本でも人気のシリーズですが、わたしは20年ぐらい前に読んだとき、どうもピンとこなくてその後追いかけてきませんでした。
 なんでこんなひさしぶりに読む気になったかというと、こちらの記事を読んだのが大きかったかと思います。「シリーズ初期に比べると、ヴィクってとっても自然体になった気がする。当初の肩肘張ってた感じがなくなって、経験と自信に裏打ちされた余裕が出てきた」という大矢さんのコメントに、それなら読んでみようかなと。前にピンとこなかったのはたぶんシリーズ初期のヴィクの「肩肘張った感じ」がわたしには魅力的じゃなかったせいだったんですよね。
 そして……50代に入ったらしいヴィクは確かに余裕が感じられてすてきでした。ヴィクを囲む人々やヴィクのことも正直ほとんど忘れていましたが、そんなわたしでも本作は大いに楽しめました。単独作品としてもしっかり成立している作品です。

 キーワードはノーベル賞、原爆開発、水爆実験、コンピュータ開発、ナチのユダヤ人迫害、女性物理学者といったところでしょうか。ユダヤ系移民の親子4代にわたる物語でもあります。その意味でケイト・モートンの『忘れられた花園』を思い出すような雰囲気もあり。また現在と1930年代から40年代を行ったり来たりする構成が、ブロックマンのトラブルシューターズ・シリーズの初期作品(第二次世界大戦中のエピソードが平行して描かれる)と似ているところもあり。女性探偵もののファンではなくても引きこまれる作品だと思いました。

 山本やよいさんの訳者あとがきによれば、シリーズ10作目の『ビター・メモリー』が本書と似ているとか。こちらも読みたいという気持ちになりました。

 そうそう、本作には著者による「歴史メモ」がついていて、本書に登場するウィーン放射能研究所(IRF)やマルティナ・ザギノールのモデルとなったマリエッタ・ブラウという物理学者についての詳しい情報が盛りこまれている点がとてもよかったです。20世紀初頭のIRFは女性科学者を積極的に登用するユニークな組織だったとか。「あの時代に!」と驚きました。


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庄野ナホコさん個展「ブックストア」

(2015/11/05)

 先日、庄野ナホコさんの個展にお邪魔してきました。庄野さんが在廊されている日を狙って(笑)。
 1月に山陽堂さんで個展&トークイベントが開催されたときに続いて、庄野さんにお目にかかるのは2度目。

 会場で展示されている原画は販売もされているのだけど、手放すのはさみしいという気持ちもあるのだそう。それはそうだろうなあああ。
 前回のイベントの際、既存の作品の一部を変えるような形で新しい絵を描いてほしいと依頼されたときにとても時間がかかった(葛藤があった)というようなお話をされていたのが強く心に残っていた。今回お話をうかがったら、やはりそれぞれの作品について、庄野さんの頭のなかにはストーリーができあがっているのだとか。庄野さんの絵とそのストーリーをまとめた本、出版されないかな−。読みたい!

 このごろ、ツイッターをのぞく時間が減っているのだけれど、わたしが庄野さんと知り合うことができたのもツイッターがきっかけだった。SNSはときに「うーん……」なこともあるけれど、「やっててよかった!」と思う瞬間てある。庄野さんと出会えたときはまさしくそういう瞬間だった。こういう「よかった!」ばっかりだったらいいんだけどなあ(笑)。

 いま発売中の〈BRUTUS〉、表紙と特集扉絵が庄野さん。
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 それを目当てで買ったら、特集の冒頭が糸井さんだった。ラッキー♪
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 ↓今回展示されている作品とは違うけれど、わたしは赤が使われている絵が好きなんです。会場にも赤が使われているとてもシュールで印象的な絵がありました。
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 会期は10日までなので、興味がおありの方はお急ぎを。山陽堂さんで本も買えるしねー!

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二年たちました。

(2015/11/05)

 このブログを始めてから、きょうでちょうど丸2年です。1年たったところではどんなこと書いてたかな〜と思ったら、こんなこと書いてました。

 ことしは平均すると週一ペースで書けていた感じですかね。『ペナンブラ氏の24時間書店』(ロビン・スローン著)が本屋大賞の翻訳小説部門で3位にランクインしたり、静岡県の中学生向け推薦図書に選ばれたり、『薔薇のウェディング』(スーザン・ブロックマン著)が毎日新聞のコラムで取りあげられたり、読者のみなさんの熱い支持を得たりと、嬉しい記事を書くこともできました。よい作品を訳す機会に恵まれたおかげです。ありがたや!

 ことしはものすごく「訳したい!」と思う作品との出会いが5月にありました。先月やっと契約がまとまり、訳出に取りかかるのがいまから本当に楽しみでしかたありません。児童書なんですが、大人にも読みごたえのある作品です。この作品についても書けるときがきたら記事にしますね。わたしから編集者さんに持ちかけた企画なんですよ。

 これからもゆるゆる更新していきますので、ときどきのぞいていただければ幸いです。


プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
Twitter: @rhiroko
Instagram:@reepicheeph
Fedibird(マストドン):@rhiroko
Bluesky:@rhiroko
タイッツー:@rhiroko
訳書一覧はWorks 仕事をご覧ください。

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