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最近のオーディオブックの楽しみ方

(2019/6/29)

 ことしもあっという間に半分が終わろうとしています。でも年々、時の流れの速さに驚くというよりは、ああ、またことしもか……と苦笑するような感じに変わってきた気も。
 さて、ふつか前に編集者さんに訳稿ファイルを送った作品があるので、そちらが年内に刊行される予定です。刊行が近づいたらTwitterやこちらのブログでまたお知らせしたいと思っています。楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。

 さて、きょうはひさしぶりに英語のオーディオブックの話を少し。オーディオブックについては以前(2014年だからすでに5年も前だ……)Amazonのオーディブルの会員になっていたときに何度かブログ記事にしました
 オーディブルの会員をやめてからはほとんど自分が訳した/訳す作品のオーディオブックを聴くだけになっていたのですが、このごろ個人的に気に入っているのが、すでに持っているオーディオブックのなかで特に好きな作品を、家事をしているときにデジタルミュージックのような気分で流し、繰り返し楽しむことです。以前の記事にも書きましたが、わたしは英語のリスニングが得意ではないので、初めて聴く(文字で読んだこともない)作品に関しては集中していないとちゃんと内容が追えません——つまり、ながら作業には不向き。でも前から持っているオーディオブックなら一度は聴いているし、もともと日本語版を紙で読んでいた作品もあって、あらすじは——ぼんやりとの場合が多いですが——覚えている。そういう作品なら、音楽のように流しておいて、ときどきちゃんと耳に入ってきたところだけ聴く……というリラックスした楽しみ方も可能です。
 それでも、最初から最後まで通して流すと「???」となってしまいそうなので、最初は毎日1章から(聴ける章まで)聴くというのを何日か続けます。で、しばらくしたら毎日3章や5章スタートに変えるという聴き方を続けています。この方法だと最後まで聴き終えるには何カ月もかかったりするんですけどね。
 この聴き方のどこが気に入っているかというと、繰り返し流しても、耳に入ってくるのは同じセンテンス、同じ場面だったりするんですが、「ああ、この単語/言いまわしってこういうときに使うんだな」とあらためて気づけたり、何度聴いても笑ってしまう、あるいは感動する場面があったりするところなんです。そういう場面を通して、自分の好きなポイントが確認できるということもあります。

 最初にこの聴き方の楽しさを教えてくれたのがこちらのオーディオブック↓です。


 いま聴いているのがこちら↓。このオーディオブックにはこちらの記事でも少し触れていましたね。


 少し前から、同じ作品を繰り返し読むことの大切さを感じています。ただ、読むのが非常に遅い人間としては、未読の山を前にして、既読作品を読み返している時間がなかなかないのが残念なところ。そんなわたしにとって、すでに聴いたオーディオブックを音楽のように流すというのは、この繰り返し読むという行為に近い効果があって、こういうことが本当に簡単にできる点は現代のいいところだなあと思います。



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オーディブル休会制度とWhispersync for Voice

(2014/08/08)
 きょうはまたひさしぶりにオーディオブックの話題です。Amazonのオーディブルについて新たにわかったことがあるので、まずはそちらから。

●休会システムが使えるのは1回だけ
 こちらの記事にメンバーシップに加入しているあいだの休会制度について書きましたが、この制度を利用できるのは1回だけとのことです。クレジット(オーディオブック交換券)がたまってしまいそうだったので、また休会しようかなと思ったらできませんでした。加入してそろそろ1年になるので、クレジットを使い切ったら、やっぱり一度退会しようかと考えています。

●日本のAmazonで電書を買ってもWhispersync for Voiceを利用できる
 Kindle版の電書が複数の端末で同期されて、行ったり来たりしながら読めるのと同じように、AudibleのオーディオブックとKindle版の電書で同一タイトルを購入すると、オーディオブックと電書のあいだを行ったり来たりしながら読み(聴き)進められるというシステム がWhispersync for Voiceです。
 わたしはKindleを利用しはじめてから米Amazonと日本のAmazonのアカウントを統一したのですが、Audibleは日本のAmazonにはないサービス。だから、Audibleだけ別アカウントから利用しているような状態になっており、このWhispersync for Voiceは利用できないものと思っていました。日本のサイトで買った電書がAudibleのアカウントでは認識されないのではないかと。ところが、このあいだ試しに日本のAmazonで電書を買ったのち、米Amazonでオーディオブックを買ってみたらちゃんと使えました! オーディオブックで聴いていた作品を電書でひらいたとき、いま聴いていたページがちゃんとひらいたのには感動。って、ローテク人間丸出しな感想ですが(笑)。
 Whispersync for Voiceが使えるオーディオブックには、こちらの例のように Whispersync for Voice--ready と書いてあります。そこで Kindle edition とあるところをクリックすると、まず米Amazonの該当電書のページに飛ぶので、そこから Continue shopping on the Kindle Store at Amazon.co.jp.をクリックすると今度は日本Amazonの該当電書のページへ飛びます。ダイアナ・ガバルドンのOutlanderの例だと、オーディオブック単体が正価で34.99ドル、会員価格で24.49ドル。このWhispersync for Voiceを利用する方法だと、電書が587円で、オーディオブックが12.99ドルに割引されるので、単体で買うより安い計算になります。電書とオーディオブックの両方が手にはいり、しかも両者のあいだを行き来できて、そのほうが安いというのは嬉しいですよね。

 いまわたしが少しずつ聴いているのは、Whispersync ではないのですが、こちらのオーディオブック。学生時代に邦訳を、社会人になってから原書を読んでいるんですけれど、やっぱり本当にすばらしい作品です。スカウトのお転婆ぶりににやにやしつつも感動の連続。人物造形がすみずみまでみごとで、1930年代のアメリカ南部が立体的に立ちあがってきます。アメリカ小説のなかでマイ・オールタイム・ベストをあげろと言われたらこれかも。シシー・スペイセクの朗読もよいです。

アラバマ物語アラバマ物語
(1984/05)
ハーパー・リー、菊池 重三郎 他

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↑邦訳版。

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The Garden Party を聴いてみた

(2014/04/10)
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 オーディオブックでKatherine MansfieldのThe Garden Partyを聴いてみました。

 この作品、大学1年の講読の授業で取りあげられたのだけど、当時は少しもおもしろいと思えなかった。でも、ずっと心の隅っこに引っかかっていて、朗読だとなんとたった36分だというので聴いてみたんです。そうしたら……。
 ええー、こんな話だったっけ? どうして、これをおもしろいと思わなかったんだろう? と、驚きました。
 ガーデン・パーティの準備の様子が描かれていて、主人公は10代の女の子という記憶ぐらいしか残っていなかったんですが、花などの情景描写が美しいし、主人公(ローラ)の心の動きが繊細で、大学1年生で読むのにぴったりの作品。いや、若いころ読むのにぴったりと思うのは、自分がいまの年齢になったからかもしれないけれど。
 授業の際、この作品をおもしろいと思えなかった理由ははっきりしています。わたしの英語力が圧倒的に不足していたんですね-。浪人中に予備校で仲よくなった友達に英語好きの人が多くて、なんとなく英語が得意科目になったものの、わたしは大学に入るまで英語で話した経験がゼロと言ってよかった。ところが、The Garden Partyが課題になった講読は英語で行われる授業のひとつで、わたしにとっては最初、本当にきつかったんです。
 課題も「もっと有名な作品がいいなあ」なんて思ってました。キャサリン・マンスフィールドの「園遊会」は充分有名な作品だって!(苦笑)
 今回、再トライしてみて、先生がすてきな作品を選んでくださっていたことにやっと気がつきました。29年(!!)もたって。とほほ~。

 キャサリン・マンスフィールド、もっと聴いてみたい、と思い、こちらのオーディオブックを買ってみました。しかし、前知識のまったくない短篇は話が追いづらいようなので、Kindle版Collected Short Stories by Katherine Mansfieldも購入。どちらも1ドルしませんでした。
 こういう「やり直し○○」みたいなことをしたくなるのって、年齢のせいもあったりするんでしょうか?

 ところで、わたしが世話人のひとりをしている東東京読書会の第6回が5月10(土)に開催されます。詳しくはこちらをご覧になって下さい。課題書はキャロル・オコンネルの『クリスマスに少女は還る』。これはごくごく個人的な感想ですが、ロバート・マキャモンの少年時代〈上〉 (ヴィレッジブックス)などが好きな人は楽しめるんじゃないかな~。ミステリの枠にとどまらない作品です。世話人3人は完全なるボランティア。ご興味おありの方はお申し込みくださいませ。残席わずかとなっています。

 あ、トップの画像は先日、皇居乾通りの一般公開に行ったときのもの。今年は紅葉シーズンも公開されるそうです。

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オーディブル体験記(3)

 さて、今回はオーディブル体験記最終回。おもにメンバーシップについて書きたいと思います。この話題、こんなに引っぱるつもりなかったんですけど(笑)。

*クレジット(Credit)
「クレジット」というのはオーディブルのメンバーシップに入ると毎月もらえるオーディオブック交換券のようなもの。基本は14.95ドル/月の会費で1枚もらえます。ただ最初の1カ月はお試し期間という感じで無料で1枚もらえ、そのあと退会しようとしたら3カ月間7.49ドル/月でのさらなるお試しを勧められました。で、わたしは3カ月のさらなるお試し後、2カ月正会費を支払ったのち退会しようとしたのですが、そうすると「3カ月アカウントをon hold(保留)にできるよ」とまたまた引き留めに会いました。いわば休会ですね。休会中はクレジットがもらえない代わりに会費は引き落とされません。
 メンバーシップにはいっていると、①クレジットを使ってしまったあとでもほかのオーディオブックを定価の30%引きで買える、②The New York Times か The Wall Street Journal のダイジェスト版オーディオブックを平日毎日無料でダウンロードできる、という特典があります。休会中もこのふたつの特典は有効というので――体験記(1)にオーディブルのメンバーシップは2月で退会するつもりと書きましたが――結局退会は先延ばしにしました。

*お得な利用法
 オーディオブックはKindle版に比べると高めのものが多いです。前回紹介したオースターのNY3部作は3作分と考えればそんなに高くないですが、定価だと34.95ドル、会員価格でも24.46ドルです。でも、会員期間中にクレジットを使って買えば(1枚で1オーディオブックと交換できるので)14.95ドル(もしくは7.49ドル、最初の月だったら無料)で買えてしまう計算になります。ですから、高い作品が欲しい人はメンバーシップにはいったほうがお得ということになりますね。
 ただ、古典作品のなかには3ドルぐらいで買えるオーディオブックもあります。ですから、メンバーシップにははいらず、そういう安いものを探して買ってみるという利用方法もあると思います。
 あと、Kindleと同じでときどきセールがあり、エンターテインメント系の有名作品などが4.95ドルぐらいで買えたりするようです。わたしが見たときは会員限定とは書いてなかったので、ときどきこちらをのぞいて、安くなっている作品のなかに興味があるものがあったらそれを買っておくというのもいいかもしれません。

*アカウント
 わたしはキンドル・ペーパーホワイトを購入したあと、しばらくして日米のアマゾン・アカウントを統一しました。そのため、米アマゾンのサービスである(ですよね?)オーディブルを利用できるのか、アカウントはどうなるのかという点が気がかりだったのですが、メンバーシップに申しこもうとしたら、アカウント統一前に米アマゾンを利用していたときのメールアドレスなどのアカウント情報が登録画面に出てきました。そんなわけで、アカウントを統一してしまった人も問題なく利用できるはずです。

 以上、わたしが利用前に気になった点を中心にまとめてみました。もともとがローテク人間なので、すでにオーディブルをお使いの方で「ここ違ってるよ~」などという点がありましたら、お知らせいただけると嬉しいです。

 最後に、メンバーシップとは関係ないですが、オーディブルを利用するようになって感じたのは、オーディオブックも一種のTranslationだなということ。朗読されているのは原文ですが、ナレーターという著者以外の人間があいだに入ってくる点では、他言語への翻訳と同じとはまではいかなくても似たところがあるのではないかと。朗読のしかたにはナレーターの解釈がはいってきますからね(もちろん、著者がナレーターの場合は別です)。
 ただ、だったら紙もしくは電書で原文を読むのがいちばん原作そのままの味わいを楽しめるのかと言うと、日本人のわたしたちの場合は個々の語学力によって大きく違ってくると思います。いまはKindleで洋書のテキストがあっという間にダウンロードでき、人気作品ならオーディオブックも入手できるようになっていて、邦訳が出ている本もたくさんある。それぞれに長所と少しの短所があるので、海外作品に興味がある方は時と場合によって楽しみ方を選ばれるとよいのではとあらためて思いました。


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オーディブル体験記(2)

 きょうは前回の予告どおり、聴いてみてオススメと思った作品の紹介です。

1.One and Only Ivan
 これは洋書の書評をしていらっしゃる渡辺由佳里さんのブログで知り、ぜひ読みたいと思った作品でした。内容はこちらをご覧ください。と本の紹介はいきなり他力本願(笑)。
 このオーディオブック版のよいところはなんと言っても、ナレーションの声が主人公のゴリラ、Ivanにぴったりというところ! ツイッターを見ていたら、原書のイラストがいまいちというコメントがあったので、そういう意味でもこれはオーディオブックがオススメかも。
 子供向けなので単語も文章も平易、速度もゆっくりめです。

2.The Wonderful Wizard of Oz
 児童書ではこちらもオススメ。ナレーションを担当しているのがアン・ハサウェイで、キャラクターごとの声色の変え方が楽しいです。
 大人向けの作品でも『オズの魔法使い』からの引用ってほんとによく出てきますよね。あらすじだけでなく、登場キャラクターや冒険の途中で重要な役割を果たすアイテムを知っておくと、ほかの作品を読むときにも役に立ちます。
 邦訳では完訳版として話題のこちらがありますね。

3.The New York Trilogy
 児童書では物足りないという方はポール・オースターのNY3部作なんてどうでしょう。これは、わたしが世話人をしている読書会でガラスの街 (新潮文庫)(3部作の第1作)を課題書に選んだ関係で聴いてみたのですが、オースターの英語は聴くだけなら本当に平易です。訳者の柴田元幸さんも昨年12月のイベントで「オースターの文章はリズムがすばらしいので、ぜひ原文に触れてほしい」とおっしゃっていました。
 児童書に比べるとナレーションの速度は当然ながら速くなっていますが、耳が慣れやすいように感じました。
 あ、あと、15分ほどの著者インタビューがおまけでついてくるので、お得感(笑)もあります。
 この作品を課題にしたときの読書会の模様はこちらにレポートが載っています。
 そうそう、作品によってはオースター自身の朗読によるオーディオブックも出ています。サンプルを聴いたかぎりではプロのナレーターのほうがわたしは聴きやすい気がしましたが、これは個人の好みによって変わってくると思います。

4.Lean In: Women, Work, and the Will to Lead
 ビジネス書からも1作。こちらは昨年邦訳版LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲が出た際、著者が来日して日本でもかなり話題になりましたね。
 ビジネス書というかノンフィクションのいいところは、ナレーターの読み方があまり気にならないところ。どの作品もサンプルを聴けるのですが、フィクションの場合、登場人物ごとにナレーターの演技がかなり入ってきます。主人公は問題なくても、サンプルで聴けなかった脇役の演じ方に違和感を覚えることもありました。ノンフィクションはそういう心配がないのがいい点です。
「男女平等とかリーダーシップとか興味ない」なんて方も、これは聴いてみると意外とおもしろいかもしれません。サンドバーグは失敗談も率直に語っているし、(働き方は違っても)「なんかわたしももう少し自信を持って行動してみちゃおうかな」という気持ちを刺激される方、いると思います。ビジネス書や自己啓発書って、なんとなく停滞感があったり、気分が落ちこみ気味のときにオススメです。

 Audibleのシステムなどについてはまた次回に。
 

プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
Twitter: @rhiroko
Instagram:@reepicheeph
Fedibird(マストドン):@rhiroko
Bluesky:@rhiroko
タイッツー:@rhiroko
訳書一覧はWorks 仕事をご覧ください。

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