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11年目もどうぞよろしくお願いいたします!

(2023/12/29)

 2023年もきょうを含めてあと3日。気忙しい時間を過ごしていらっしゃる方も多いでしょうか。
 今回は当ブログことし最後の更新です。まずは先月のブログ開始10周年プレゼント企画について、あらためてお礼を申しあげたいと思います。お知らせにご協力くださったみなさま、ご応募くださったみなさま、本当にありがとうございました。12月に入ってからプレゼントをすべて発送し終えました。ご応募くださった方、プレゼントをお送りできた方から、好きな本のこと、わたしが翻訳を担当した本の感想などをメールでうかがえたことは本当に貴重な経験でした。ふたたび機会を見つけて、同じような企画などできればと考えています。その際はまたご参加、ご協力いただければ幸いです。

 さて、今回はワニ町に関連する話題をちょこちょこっと。一部はTwitterですでにつぶやいた内容ですが、それに少しプラスしてお届けします。
 
*デリオンさん骨折
 ワニ町シリーズの著者、ジャナ・デリオンさんが肩を骨折してしまったそうです。Facebookを見ると、ドラマのREACHERのこととか、自筆のクリスマスイラストを投稿したりしているので、徐々にでも快方に向かっているといいのですが。
 デリオンさんは以前はTwitterにも投稿していたため、わたしもときどき近況をチェックしていたのですが、2021年から投稿はFacebookに絞ったらしく。わたしはFacebookはふだんまったく見ていないので、骨折のこともニューズレターで知りました。ふだんは新刊のお知らせが多いので、今回はびっくりしました。
 精力的すぎるのではと思うくらいのスピードで執筆をしているデリオンさん。どうかしばらくはゆっくり体を休めて、治療に専念してほしいです。

*ドラマ〈警察署長〉
 このドラマは昔、夏休みに三夜連続で放送されて本当に夢中になったので、アマプラで配信が始まったと知ってから、まとめて観られるときに絶対に観ようと思っていました。ワニ町の参考に……などというつもりはまったくなかったのですが、投稿に書いたとおり、南部が舞台ということで、ワニ町と重なる部分があって驚きました。ひとつ、6巻から具体的に例を挙げます(ネタバレにはなりませんが、「6巻は未読だから知りたくない」という方は飛ばして読んでください)。
 邦訳p.323にカーターとフォーチュンの以下のような会話があります。

「人の家の裏庭にボートで突っこんでもヘイトクライムにはならないでしょ」
「ミセス・ピケンズは黒人なんだ」
「ああ」わたしは背筋を伸ばした。「ああ!」

 ここでフォーチュンがひと呼吸置いてから「ああ!」と繰り返す理由。みなさん、お気づきでしたでしょうか? これがわかる台詞が〈警察署長〉を観ていると出てきます。ヒントは洗濯物。
 このドラマ、アメリカで放映されたのは1983年なので古さは否めませんが、いま観てもやっぱりおもしろいと思いました。機会がありましたら、ぜひご覧になってみてください。

*7巻刊行かなり前ちらっと情報
 クリスマス前に7巻初校の訳者校正を無事終えました。
 邦訳は7巻から担当編集者が交代しました。新たなメンバーが刊行チームに加わり、さらに読みやすく、楽しい本をスムーズにお届けできるようになればいいなと思っています。
 初校はカバーイラスト担当の松島由林さんもすでに読了されたとのこと。7巻はどんな場面や小道具が表紙に登場するのか?! 楽しみにしていらっしゃる方も多いと思います。わたしも訳者校正のときは「あ、このあたりとか来るかな?」と勝手に予想したりして楽しんでいました。

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 7巻原書の表紙はこんな感じ↑ 嵐のなかをお札が待ってますね〜。わりと大きく描かれている鳥さんは——誰かな?(笑)という感じですが、この辺もカバーデザインに関する日米の(?)感覚の違いとしておもしろいポイントかもしれませぬ。
 ワニ町7巻は2024年春の刊行予定です。ついきのうもこんな投稿をしましたが、ワニ町にかぎらず、シリーズものの刊行を続けるには読者のみなさんのお力が必要です。お客さまである読者のみなさんにたびたびのお願いで恐縮ですが、今後とも応援をなにとぞよろしくお願いいたします。

 コロナ禍をきっかけに聴くようになったラジオ番組で、別所哲也さんが毎朝「いろいろあるけどさ、ご機嫌は自分でつくるもの」と繰り返しています。いや本当にいろいろあったよね……としみじみ思う2023年末。挫けそうになるときもありますが、自分で自分のご機嫌をつくりながら、来年もゆるゆるとがんばろうと思います。
 2024年は世界がことしよりも平和で穏やかな場所になってくれますように。
 みなさま、どうかお体に気をつけて、ご機嫌な新年をお迎えくださいませ〜!

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“刊行部数が少ない作品について”への反響

(2023/9/24)

 前回の記事ですが、正直どんな反応があるか——まったくない可能性も含めて——予想がつかなかったんですけれど、現時点でTwitterでのブログ更新投稿がRT97、いいね151、インプレッション約2.9万、エンゲージメント約1,500となっています。当ブログへのアクセス数は、前回の記事を更新してから2日ほど約300/日のユニークアクセスが続きました(それ以外の日はだいたい2桁のユニークアクセス)。
 お読みいただいたみなさま、RTなどしてくださったみなさま、本当にありがとうございました。

 引用RTという形だけでも、さまざまな反応をいただきました。以下に一部を少しまとめる形でご紹介します。

・音楽(ライブなども含む)や舞台に比べて、本は核になる情報源がなく、ファンや翻訳者・編集者などを広範にチェックしていないと(刊行されたことに)気づけない。以前は書店で新刊一覧表を見たり、ジャケ買いしたりしていたけれど、このごろはその書店が減ってしまったので……。
・日本のネットマーケティングは海外と比べると何もやってないにひとしい。海外は小さな独立系出版社が、小さいからこそネットに力を入れている。日本は経営陣の知識不足などの問題があり、売って稼いで読者に還元する(=続刊を出す)システムが旧態依然なのでは?
・自分が作品について投稿したときに、それに対して反応があると嬉しいし、ワニ町に関してはそれがあるからツイートするのも楽しい。

 上記の引用RTや返信という形に加えてDMでも、出版関係者の方から共感の声をいただきました。また、3巻で打ち切りの可能性があったことを知った読者さんが、あらためて応援を宣言してくださったりもしています。わたしがこの記事のことをお知らせしたSNSはTwitterだけだったのですが、ほかのSNSでもこのブログのリンクをはって紹介してくださった読者さんもいました。

 人によっては、上記のインプレッション数やアクセス数などたいしたことないと思われるかもしれませんが、わたしとしては「こういう問題に関心を持っている方はやはり多いんだな」と思いました。
 ワニ町は発売になったばかりの6巻についても、みなさん早々に感想を積極的に投稿してくださっている印象で、本当に喜びと感謝で胸がいっぱいです。「どうぞこれからもよろしくお願いいたします」という気持ちととともに、本を送り出す側にいる関係者がもう少し工夫をする必要性を強く感じています。読者のみなさんは「お客さま」ですよね。そのお客さまが「いま自分たちに何ができるだろう?」と考えて行動してくださっているのだから、売る側は真剣に「本当にいまのやり方がベストなのか?」「むずかしいことも多いけれど、ほかにできることがあるのでは?」と考えなおす必要があるのではないでしょうか。もちろん、すでにそういう方向で行動している出版社や個人がいるはずであるのは、前回も書いたとおりです。その動きが広まって、全体がいまよりもよい方向へ変わっていくことを切に願います。

 さて、前々回の記事に書いた、InstagramをはじめとしたTwitter以外のアカウントですが、プロフィール欄にまとめました(スマホでご覧の方はブログタイトル〈趣味は読書?〉の左の▽をクリックして表示をPC版にしていただけると見えるかと思います。お手数をおかけします)。自分の翻訳担当書についてのお知らせ投稿はまだInstagramでしかしていませんが、ほかでもこれからするつもりです。自分が翻訳を担当した作品についてみなさんに知っていただくため、できるだけ楽しく見ていただけるような投稿を目指しますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 最後に「ダンス好きのガーティは本当にいた!」な動画をどうぞ。6巻まですでにお読みの方は特に笑えるのでは。この動画を見たおかげで、翻訳するときにガーティがさらにイメージしやすくなったかもしれませんw

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ワニ町6巻もうすぐ🐊 と刊行部数が少ない作品について

(2023/8/29)

 あまりの酷暑に「あっという間」という感じではありませんが、早くも8月末。わたしが翻訳を担当しているワニ町シリーズの6巻刊行が31日に迫ってまいりました。ということで、今回はそのワニ町関連の話題と、翻訳者であるわたしが初版部数の少ない本について感じていることを少しまとめたいと思います。

 ワニ町こと『ワニの町へ来たスパイ』から始まるジャナ・デリオンのシリーズですが、8月10日に1〜4巻が同時重版となりました。この同時重版が決まったのは、こちらのブログでもご報告した教文館キリスト教書部さんでの読書会の直後。読書会を企画してくださったスタッフのみなさん、参加してくださったみなさんには、ワニ町のポテンシャルを目に見える形にしていただきましたこと、あらためて御礼申しあげます!
 先日から著者公認無料ガイドブック——シリーズ装画担当の松島由林さんのイラスト満載!——も配信されています。東京創元社のウェブサイトでは、電子書籍用のアプリがなくても読めるブラウザ版も用意されていますので、ご興味のある方はぜひ、チェックしてみてください。大矢博子さんによる2巻解説も収録されているそうです。
 また、↑上記の読書会を開いてくださった教文館キリスト教書部さんでは、オリジナルの予約特典をご用意くださっています。欲しい!という方、イーショップでも受付中とのことですのでこちらもご確認くださいませ。
 このほか、紀伊国屋書店新宿本店さんや丸善京都本店さん、未来屋書店三田ウッディタウン店さんなどでは、シリーズ全巻がそろったフェアを開いてくださっていて、前回も大好評だった応援ペーパーのバージョンアップ版が配布されています。ワニ町応援団やメイトの方にとっては既刊を思いだすときのおともに、未読の方にはシリーズの雰囲気をつかむのに最適のはずですので、お立ち寄りの際はぜひぜひお手に取ってみてください。

 さて、初版部数の少ない翻訳書についてです。
 先日、ワニ町の1〜4巻の同時重版をお知らせしたときにもちらっと投稿したのですが、2巻や3巻で刊行がとまってしまうシリーズのなかには「潜在読者に知られていないだけ」の作品があるのではないかと強く感じています。リアルにしろネットにしろ、書店に本が溢れているいま、読者のみなさんに「本の存在を知ってもらうこと」自体のハードルがとても高くなっているからです。刊行日前後に書名や著者名、あらすじなどが紹介されるだけだと、書店どころか同じレーベルのなかでも埋もれてしまう作品ってあるのではないでしょうか。
 版元も限られたリソースの配分に苦心しているのだろうなあとは思います。ただ、せっかく刊行しているのだから、少部数しか印刷されない本についても、もう少しできることがあるのではという気がするのです。これは版元や担当者によって「いや、当社は(わたしは)ちゃんとやってますよ」という場合もあるとは思うのですが。
 お金やものすごく手間をかけた宣伝を打ってほしいというわけではありません。ただ、スタートダッシュがうまくいかなかった作品についても、実際に読んだ人の感想をチェックして、SNSでのプロモーションに活用するなどしてもらえないでしょうか。
 翻訳者のなかにはフォロワー数が多くて拡散力のある人もいますが、本来は裏方的な仕事ですし拡散力には限界があります。いっぽう、出版社や編集者のアカウントは一般的に翻訳者よりも一桁か二桁多いフォロワーさんがいます。そのアカウントの力をぜひ活用してほしいのです。
 具体的には、好意的な感想投稿に「いいね」を押したり、ほかの読者さんの参考になるのではというコメントをRT/RPなどしてもらえないでしょうか。ご自身のフォロワー数はそれほど多くなくても、本の魅力を伝えるのがとても上手な読者さんはいます。また、一般の読者さんだからこそ、同じ立場の読者さんに響く視点で書けることもあると思うんです。そういう読者さんと版元公式もしくは準公式アカウントの力が合わされば、よい方向に動きだすケースもきっとあると思います。

 ここでちょっとジャンル違いですが、以前このブログでも記事にしたFFX歌舞伎の公式アカウントの話をしたいと思います。公演期間中、ゲームと歌舞伎の両方に明るいファンの方によってFFX歌舞伎に関するスペースが配信されたことがあったのですが、そのとき公式アカウントの評価がとても高かったんです。「ふつうなら、公式さん、もっとしっかりしてよ!と感じたりするけど、今回はそれがない」と。わたしもうなずきました。公演期間中、#FFX歌舞伎 を毎日チェックしていたことはブログ記事にも書きましたが、公式アカウントが観客のツイートにちゃんと目を配っていることが感じられたからです。たとえば「会場に自販機がないから、飲みものの調達は近くのコンビニで」とツイートをしている人がいると、「キッチンカーの後ろに隠れてますが、自販機はあります」という情報に加えて、近くのコンビニの場所もわかりやすく案内していました。ほかに観劇ルールを守っていない人がいるという苦情ツイートがあったときは、あらためてルールの確認のためのツイートをしたり。そうした対応が適切かつわりとすばやかったので、公式アカウントが観客の声を大事にしていることがこちらにもしっかり伝わってきました。

「専任の担当者は置けないから、細やかな対応は無理」という場合もあるとは思います。でも、ときどきでも、少部数の作品についても、版元が気にかけていることが読者に伝われば、読者も版元を信頼するだろうし、もっと応援しようと思って、さらなる投稿を工夫してくれたりするのではないでしょうか。
 いまのままでは、シリーズものの多くを2、3巻で刊行終了にさせるしかない状態がさらに悪化し、読者のみなさんの版元に対する期待や信頼感が失われるばかりという悪循環が続いてしまうかもしれません。
 そうすると数少ない(ジャンル)読者を囲いこもうと、各社・各担当者がさらに必死になり、売る側も読む側もなんだかつらく、あまり楽しくない道をひたすら進むしかなくなるような気がするのはわたしだけでしょうか。

 いま_| ̄|○ となってる出版翻訳者、少なくないと思うんです。版元のなかには、いまのきびしい状況について申し訳ないと言ってくださる方もいますが、社内での対応に統一が見られず、かえって不透明感が増してしまう場合も……。↑上でわたしが書いたことについて、「あほらし……」と思う関係者もいるかもしれませんが、翻訳料(印税)や刊行部数の面でどうにもできないなら、部数の少ない作品についてももう少し「何か」できることをさがしていただけないでしょうか。版元もしくは担当者が努力していることがわかれば、翻訳者としても少しだけ気持ちが楽になると思います。それにその努力は、翻訳者に対する「お詫びのため」だけに終わらず、じわじわとかもしれませんが、版元にとってもプラスの効果となって返ってくるはずです。
 ワニ町の邦訳は3巻までで終わりになりかけたところを、読者や出版関係者のみなさんのお力で救われました。その後、シリーズ名を広く知っていただけるようになったのは、引きつづきみなさんに応援していただけていることと、キャンペーンなどを通じて版元の力が発揮されているからだと思います。
 読者さんのあいだでの「うねりが大きくなってから」ではなく、もっと前から目を配っていれば、そしてそのことが読者さんにも翻訳者にも伝わる形で行われれば、続いて刊行できるシリーズも増え、本来好みが多様であるはずの読者さんに多様な作品をお届けできる、各方面にとって(ちょっと地味かもしれないけれど)心地いい状況が実現できたりするのではないかな、と思ったりします。

 もっと短くまとめたかったのですが、結局長くなってしまいました……。 何かと変化のスピードが速いですし、わたし自身の考えもまた変わる可能性もあると思います。うまく書ききれていないこともあるので、あらためて記事にするかもしれませんが、今回はひとまずこの辺で。
(このブログを読みにきてくださっているのはたぶん、読者さんや同業の翻訳者さんかなとは思うのですが、今回のようなことはやっぱり一度書いておきたかったので。もし版元関係の方に読んでいただけた場合は、どうかなにとぞ……🙏)

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ワニ町読書会後日談など

(2023/7/29)

 また一カ月があっという間に過ぎていました。なんか一年中こんなこと言ってるような気がしますが。でもそれなら、この酷暑もあっという間に過ぎ、次に気がついたら8月末になっているかも? いや、それはなさそう(苦笑)。
 きょうはまず、前回の記事で書ききれなかった銀座教文館さんでのワニ町読書会について少し。

✨️教会あるある
 わたしが印象に残っているお話のひとつが「アイダ・ベルたちのような女性は実在する!」です。と言っても、元○○○の女性がいるというわけではなく、信者さんのなかにDVの被害者がいた場合など、ひそかに援助の手を差しのべたりと影で暗躍(?)する女性が実際にいるのだそうです。かっこいい。そういえば、フォーチュンも1巻ではガーティたちにDV被害者である可能性をいちおう考えられていましたね。速攻で却下されたようですが(笑)。

✨️シーリアの名前
 こちらはもしかしたら読書会中ではなく、前後にスタッフの方と雑談しているときに出たお話の気もしますが、シーリアは聖セシリアにちなんでつけられた名前とのこと。信者の方って聖人の名前などにも詳しいから、こういう点にすぐ気がつかれるのがうらやましいなあと思いました。シーリアはなかなか振り幅の大きいキャラですが、7巻(来月31日に邦訳版が刊行になるのは6巻)では彼女の新たな過去が判明したりします。楽しみにお待ちいただければ!

✨️「まだまだ有ります! キリスト教とミステリー」

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 ↑読書会で配布されたペーパーです。「是非とも復活させてほしいと願うスタッフのおすすめ作品をご紹介」
 このなかでわたしの一押しは以前にこのブログでもご紹介したことのあるフェイ・ケラーマンのピーター・デッカー&リナ・ラザラス・シリーズ! 復刊フェアなどでぜひなんとか復活してほしい。先日、Amazonプライムで〈マーベラス・ミセス・メイゼル〉を観たときも、ユダヤ教徒の日常生活が描かれる場面はデッカー&リナのシリーズを思いだしたりしながら観ていました。

✨️ご夫婦での参加がふた組
 ワニ町1巻のリーディングをしたとき、男性読者にはあまり支持されないかもと考えたことは読書会でもお話しました。ただこちらの記事にも書いたとおり、強力に応援してくださる男性読者さんもいて、先日の読書会にはご夫婦での参加がふた組、奥さんと一緒にワニ町を楽しんでくださっているという男性参加者さんが一名いらっしゃいました。そのうちのおひとりが、確か生活習慣病か糖尿病の方の食事制限にかかわっていらして(←うろ覚え)、ワニ町に出てくる料理について「信仰心から生活を律している人たちのもろもろのはけ口としての食事」(大意)というような発言をしていらっしゃいました。この視点、わたしにはなかったのでおもしろい!と思いました。

✨️読書会後日談
 なんと教文館キリスト教書部の6月の売りあげベスト10にワニ町1巻がランクインしました! またまたびっくりですが、フェアを開催してくださったスタッフのみなさん、ワニ町を読んでみようと思ってくださったみなさん、あらためてありがとうございます! 参加者さんのおひとりからは松島由林さんとわたしにそれぞれお手紙をいただきました。原書にも挑戦しているけれど、邦訳も楽しみにしてくださっているとのこと。励みになります。読書会は初めてで、“新しい視点や気軽に質問できる近さ、同じ作品が好きな仲間に出会えたことが楽しかった”そう——これぞ読書会のいいところ!ですよね。すてきなお手紙をいただいて嬉しかったです。

 さて、6月のワニ町読書会は開催のきっかけから↑のような後日談まで、Twitter(わたしは当面新しい名称は使わずにいくつもりです)が大きな役割を果たしてくれたよなあと感じています。そのTwitterがいま大きく変わりつつあり、わたしはSNSの使い方について試行錯誤中です。Twitterは仕事関係でモヤッとすることもあり、正直あまり見たくないときがあります。それにイーロン・マスクのやり方は傲慢で強引だし。ただ現時点では翻訳担当書の告知や宣伝をしたり、読者さんの感想を拝見したりするのにいちばんいいのは、わたしの場合はTwitterなんですよね。それから娯楽に関する情報を得たりするにも。
 SNSと距離を置こうと考えた時期もあったのですが、いまはやはり特に仕事面で、できるかぎりの手段を使って、自分の翻訳担当書(の存在)をみなさんに知っていただくことが大事と思うようになりました。そこで、いままでログイン専用だったInstagramのアカウントも活用を始める予定。みなさんそれぞれがお使いのSNSで、よかったらときどきわたしのアカウントをのぞいてみていただけると嬉しいです。マストドン、ブルースカイ、タイッツーにもアカウントを作りましたので、そのうちこちらにまとめます。

 このごろSNSやブログは、フリーランスが告知以外の発信を行う場所としても大事と感じるようになってきました。より端的に言うなら、身を守るために。そんなこと、このブログを始めたときは考えもしなかったけれど。
 ことしは自分でもびっくりのブログ開始から10周年です。ヒジョーにささやかながらプレゼント企画を考えています。2013年11月にスタートしたので、11月にお知らせする予定です。こちらもよろしければお楽しみに〜!

 あ、あと当ブログのカテゴリに〈ワニ町〉を加えました。ワニ町がきっかけでこちらのブログを訪問くださった方は、右カラムのカテゴリにある〈ワニ町〉をクリックしていただければ、ワニ町関連の過去記事がまとまっていますので、ぜひどうぞ!
(スマホ版はタイトル下に カテゴリ 表示があるのでそこをクリックしてください)

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なぜ?と驚きがいっぱいのワニ町読書会@銀座教文館キリスト教書部

(2023/6/29)

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「盛岡には実際に通りを挟んでカトリック教会とバプテスト教会が建っている場所があるんですよ」とZoom参加の牧師さま。たちまち参加者さんから「ええ〜!」っという驚きの声——6月10日(土)、銀座教文館のキリスト教書部で開かれたワニ町読書会でのひとコマです。

 当日は当初の予定人数を超える方がお集まりくださって、なかには北海道、福井、静岡、そして宮城県からいらっしゃった方も! 4巻解説の♪akiraさん、シリーズの装画担当の松島由林さんもお忙しいなか足を運んでくださり、読書会を盛りあげてくださいました。
 当日の様子や信者の方からあったお話などは松島さんがレポをツイートしゃおさんブログ記事にしてくださっているので、ぜひそちらもご覧ください。ほかの参加者さんも感想などをTwitterにあげていらっしゃいます。”ワニ町”と“読書会”で検索すると、ご覧いただけるかと。
 今日はこの読書会が開かれた経緯などについて書きたいと思います。

 きっかけは今年2月のこちらのツイートでした。「えっ、教文館のキリスト教書部さんにワニ町?」と驚いて、わたしも引用RTなどしたところ、スタッフの方からレスをいただきました。教文館さんは銀座方面に行くとよく寄る本屋さんということもあって、ぜひとも売場を拝見せねばと思っていたところ、なんと2月の下旬に版元から連絡があり、教文館さんから「営業部経由でトークイベント出演の打診がありました」とのこと。“トークイベント”という言葉と、キリスト教関連の質問が出るかもしれないとのお話に「わたしで大丈夫だろうか……」と不安にもなりましたが、キリスト教関連の話題はスタッフのみなさんが詳しいだろうから「もし困った場合はどうかフォローを」とお願いして、お引き受けすることにしました。
 その後候補日のご連絡があり、どちらも土曜日だったのは日曜日が安息日だからだそう。なるほど。土曜日開催だったおかげで、当日Zoom経由と会場の両方で牧師さまのお話をうかがうことができたわけです。
 予定しているイベント概要もすぐにお知らせいただきました。「どうしてワニ町シリーズをキリスト教書部で置くことになったか」や「シリーズに出てくるキリスト教あるある」などのお話を書店スタッフさんのほうからしてくださるとのこと。「教会あるある」については、そのうちのひとつを事前に教えていただいたんですが、それをうかがったとき「このイベント、絶対におもしろくなる」と確信いたしました(笑)。

 訳者からお話することとしては、自分が書店イベントなどに参加するときを考えると、少しでも「ほかでは聞けない話」が聞けると嬉しいよなあと思い、ワニ町を訳すことになったきっかけに絡めて、わたしがこのシリーズのリーディング(下読み)をしたときのレジュメの一部を紹介しようと考えました。
 ワニ町は著作権エージェントから「こういう作品がありますよ」と版元に紹介/売りこみがあり、そこから翻訳出版にいたったケースです。こういう場合、編集者から翻訳者のところへリーディングの依頼が入るので、翻訳者は原作を読み、登場人物やあらすじ、所感などをレジュメとしてまとめます。この“リーディングレジュメ”は書いた翻訳者と、依頼元である編集部の限られた人しか内容を知らないことがほとんど。当日読みあげたのはレジュメのごく一部ですが、参加者さんに関心を持っていただけそうなところを選んでみました。

 ところで、一般の読者のみなさんは著作権エージェントの存在を意識することってあまりないのではないでしょうか。しかし、翻訳書の出版に著作権エージェントは欠くことのできない存在ですし、わたしはワニ町(本国ではMiss Fortune Mystery)という楽しいシリーズと出会うきっかけを作ってくれたイングリッシュ・エージェンシー・ジャパンさんに心から感謝しています。
 一冊の翻訳書が読者の手に届くまで、かかわる関係者はといえば、まず原著者、著作権エージェント、出版社、翻訳者、校閲者、装幀家、イラストレーター、解説者、印刷所、書評家、そして今回イベントを開いてくださった教文館さんのような書店が思いうかびます。いろいろと簡単ではないですが、このなかの誰もが気持ちよくそれぞれの役割を果たして、喜んでいただける本をお届けしつづけられるといいなあと思います。

 ずいぶん長くなってしまいました。当日の読書会の様子や「教会あるある」、終わってから感じたことなどについてはまたあらためて書きたいと思います——と、いったんお断りしたうえで申しあげると、当日は本当にずっとなごやかな雰囲気で、わたしもすっかりくつろいで楽しい時間を過ごすことができました。シリーズ刊行途中には残念なこともあったワニ町ですが、応援を続けてくださったみなさんのおかげで、今回は訳者としてとても幸せな体験をさせていただきました。
 読書会当日は版元東京創元社の営業部の方も会場にいらしていたので、教文館キリスト教書部のみなさん、参加者のみなさんのワニ町への熱い思いをしっかり受けとめてくださったのではないかと思います。8月の6巻刊行に向けてキャンペーンなども行われるようですので、どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。

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(↑この読書会は“キリスト教+ミステリー本のフェア”の関連イベントでした。こちらの写真は読書会でフェア会場を使用していたあいだだけの限定ディスプレイです)

*ワニ町の著作権エージェントはシリーズ途中からタトル・モリエイジェンシーになっています。

プロフィール

島村浩子

Author:島村浩子
東京下町在住の翻訳者。ミステリ・ロマンス・ノンフィクション・児童書など訳してます。本のほかに映画・洋楽・ミュージカルが好き。
Twitter: @rhiroko
Instagram:@reepicheeph
Fedibird(マストドン):@rhiroko
Bluesky:@rhiroko
タイッツー:@rhiroko
訳書一覧はWorks 仕事をご覧ください。

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